1. はじめに
AIによる開発支援ツールは年々進化していますが、その中でも最近注目を集めているのが 「Codebuff」というオープンソースのAIコーディングエージェントです。
これまでのAIコーディングツール、たとえばClaudeCodeのようなシングルエージェント型は、 「コードを書いて提案する」ことがメインでした。ですが、Codebuffはちょっと違います。 なんと複数のAIが役割を分担し、チームのように動く仕組みを備えているんです。 この発想は「AI組織」や「AIオーケストレーション」と呼ばれていて、まるでプロジェクトチームを丸ごとAIが担ってくれるようなイメージです。
「曖昧な指示を与えるだけで、大規模な機能追加やリファクタリング、テストまで自動でやってくれる」──そんな夢のような開発環境を実現するのがCodebuff。 本記事では、その特徴・導入方法・料金体系をわかりやすく解説し、 ClaudeCodeとの違いについても触れていきます。
「AIに開発を丸投げしたらどうなるの?」という疑問を持っている方はもちろん、 最新のAIツールに興味のあるエンジニアや研究者の方にとっても、読み応えのある内容になっていますよ。
2. Codebuffの概要
Codebuffは、ターミナル(CLI)から対話形式で操作できるオープンソースのAIコーディングエージェントです。 最大の特徴は、ひとつのAIがすべてを担うのではなく、役割分担された複数のAI(マルチエージェント)が協調して動作する点にあります。
この仕組みによって、単なるコード提案にとどまらず、プロジェクト全体を見渡したうえで大規模な変更を自律的に実行できるのが強みです。 たとえば「ログイン機能にレート制限を追加して」という曖昧な依頼でも、Codebuffはタスクを細かく分解し、必要なファイルを探し出し、コードを修正し、テストまで実行してくれます。
オープンソースで提供されているため、誰でも無料で利用開始できるのも魅力のひとつ。 ライセンスは商用利用も可能な Apache License 2.0 が採用されており、個人開発者から企業まで幅広いユーザーが安心して利用できます。
さらに、公式GitHubリポジトリからソースコードを入手して直接試せるほか、Codebuff Storeでは公開済みのエージェントを探して利用できる仕組みも整っています。

単なるツールに留まらず、「AIエージェントのエコシステム」を目指している点が他のツールと大きく異なります。
3. 主な特徴
Codebuffが注目を集めている理由は、ただのコード生成ツールではなく、「AI組織」として振る舞う点にあります。 それぞれのAIが役割を持ち、協力しながら開発を進めるので、従来の単発的なコード生成ツールとは一線を画しています。
マルチエージェント・アーキテクチャ
- 司令塔(Planner):ユーザーの曖昧な依頼を分解し、実行可能な計画に落とし込む
- 調査員(Researcher / File Picker):必要なファイルを高速に特定し、余計なファイルを読み込まず効率化
- 実装担当(Base):コードを書き、差分を生成するメインエージェント
- 品質管理者(Reviewer):生成されたコードにバグやセキュリティリスクがないかをチェック
- 実行役:テストや依存関係のインストールを自動で行い、正しく動くか検証
知識ファイルによる柔軟性
プロジェクト固有のルールや暗黙知は、knowledge.md ファイルに記載することでAIに反映可能です。 「この書き方は禁止」「テストは必ずJestで行う」などのルールを与えれば、プロジェクト独自のコーディング規約に沿った成果物が得られます。
曖昧な指示でもOK
「おしゃれなカレンダーアプリをNext.jsで作って」などのざっくりした指示でも、Codebuffは計画を立てて自律的に作業を進めます。

完成したアプリにはアニメーションやレスポンシブ対応が含まれることもあり、仕上がりのクオリティが高いと評判です。
4. ClaudeCodeとの違い
AIによるコーディング支援といえばClaudeCodeが有名ですが、Codebuffはそこからさらに一歩進んだ仕組みを持っています。 両者の違いを整理すると、次のようなポイントが見えてきます。
1. シングル vs マルチエージェント
ClaudeCodeは基本的に1つのAIがコード提案を行うシングルエージェント型です。 一方、Codebuffは複数のAIが役割分担して連携するため、計画から実装、レビュー、テストまでを自動で進められます。
2. 対応できる規模
ClaudeCodeはファイル単位での編集に強いですが、リポジトリ全体を俯瞰するのは不得意です。 Codebuffは巨大なコードベースでも関連ファイルを素早く特定し、横断的なリファクタリングや大規模な機能追加に向いています。
3. 拡張性の違い
CodebuffにはTypeScript製のSDKやAgent Storeが用意されており、独自エージェントを作成したり、公開エージェントを利用したりできます。 ClaudeCodeが「便利なAIエディタ」であるのに対し、Codebuffは「AI開発基盤」という立ち位置に近いといえるでしょう。
4. ユーザー体験の違い
ClaudeCodeはプロンプトに忠実で、明確な指示を与えると高い精度を発揮します。 一方、Codebuffはアバウトな依頼を前提としており、ユーザーが「ざっくりしたゴール」を投げても、内部で計画を立てて開発を進めてくれます。
5. 導入方法と基本的な使い方
CodebuffはNode.js環境があれば簡単に導入できます。オープンソースなので、GitHubから入手して試すことも可能です。 ここでは基本的なセットアップと使い方の流れを紹介します。
インストール手順
- まずNode.jsをインストールしておきます(推奨:最新版)。
- ターミナルで以下のコマンドを実行し、Codebuffを導入します。
npm install -g codebuff - 初回起動時にユーザー登録と認証が求められます。
基本的な操作の流れ
- 任意のプロジェクトディレクトリで
codebuffコマンドを実行。 - 作業用ディレクトリが作成され、その中で作業を進めます。
- ターミナルでスラッシュコマンドを利用して操作。代表的なコマンドは以下の通りです。
/help… コマンド一覧を表示/init… プロジェクト初期化/normal… 標準モードでの開発(推奨)/ask… 質問ベースでの対話/agents… エージェントの一覧を確認
実際の利用例
例えば、次のように曖昧な指示を出すことも可能です。
「とてつもなくシンプルで直感的に使えるタスク管理アプリを作りたいです。
Next.jsで構成し、データはブラウザのローカルストレージに保存してください。
UIはモダンなデザインにして、期限切れタスクの通知やドラッグ&ドロップによる並び替え機能も追加してください。」この指示に対してCodebuffは、計画立案 → コード生成 → テスト実行を自動で行い、完成度の高いアプリを生成します。

レスポンシブ対応やアニメーションを含んだ成果物になることもあり、まさに「開発をAIチームに丸投げできる」体験が得られます。
6. 拡張性と応用事例
Codebuffの魅力は「導入して終わり」ではなく、自分の開発環境や業務フローに合わせて拡張できる柔軟性にあります。 単なるツールではなく、開発基盤として利用できるのが大きな強みです。
カスタムエージェントの作成
.agents/ ディレクトリにTypeScriptで独自エージェントを定義可能。 例えば「自社のAPIドキュメントを参照して回答するエージェント」や「リリースノートを特定フォーマットで自動生成するエージェント」など、特定業務に特化した自動化が実現できます。
モデルの柔軟な割り当て
OpenRouterを経由して、好みのLLM(ClaudeやGPT、Geminiなど)を自由に割り当て可能。 将来的にも新しいモデルが登場するたびに、柔軟に組み込める拡張性があります。
Agent Storeの活用
Codebuff Store では、公開されているエージェントを探して追加できます。 コミュニティで共有された知見を取り入れることで、ゼロから作らなくてもすぐに実用的な機能を利用できるのが魅力です。
SDKによる統合
提供されているTypeScript製SDKを活用することで、CI/CDや既存の開発ワークフローに組み込みが可能です。 例えばプルリクエスト作成時に自動でコードレビューやリファクタリングを行わせる、といった応用が考えられます。
応用事例
- 大規模リポジトリの一括リファクタリング
- 新ライブラリ導入に伴う関連ファイル修正
- 自動テストコード生成と実行
- 開発チームのルールに基づく品質保証の自動化

このようにCodebuffは、ただの「便利AI」ではなく、開発を根本から効率化するAI基盤としての活用が期待できます。
7. 料金体系とセキュリティ
Codebuffはオープンソースとして公開されており、基本は無料で利用できますが、実際にエージェントを動かす際にはクレジット制が導入されています。 利用シーンに応じて柔軟に選べる料金体系が特徴です。
料金体系
- 無料枠: 毎月500クレジット(約5ドル相当)が付与されます。小規模なアプリであれば、この範囲内で十分試せます。
- 従量課金: 無料枠を超えると1クレジットあたり0.01ドルで課金されます。購入したクレジットは失効せず、必要なときに使えます。
- チームプラン: 月額19ドル/ユーザー。クレジット共有や利用状況の分析ができ、チーム開発に適しています。
セキュリティ設計
Codebuffのサーバーは、クライアントとLLM APIを繋ぐ「薄いプロキシ」として動作し、コードベース自体は保存しない方針をとっています。 ただし注意点として、Codebuffはターミナルコマンドを自律的に実行するため、万一に備えて以下の運用が推奨されます。
- 本番環境と直結したマシンでは実行しない
- 公式が提供するDockerfileを利用し、隔離環境で動かす
- クレジット消費を把握しながら利用する

このような仕組みによって、セキュリティと利便性のバランスを確保しています。
8. Codebuffの価値と今後の展望
Codebuffは、従来のAIコーディングツールとは一線を画し、「プロジェクト全体を俯瞰して自律的に開発を進める」という点で非常にユニークです。 単なるコード補助ではなく、曖昧な依頼から計画を立て、リファクタリングやテストまでこなすことができるため、開発チームの大きな戦力になり得ます。
開発現場における価値
- API仕様変更に伴う横断的な修正
- 新しいライブラリ導入に関連する依存関係の更新
- 複数ファイルにまたがる大規模リファクタリング
- 機能追加・テストコード作成・ドキュメント更新を一貫して自動化
これらのタスクは人間のエンジニアにとって工数がかかりやすい部分ですが、Codebuffは効率的に解決してくれます。
今後の展望
今後は、以下のような進化が期待されています。
- クレジット節約型サービスとの統合: コストを抑えながら運用できる仕組みの強化
- 役割分担されたLLMの多様化: 最新モデルの組み合わせによるさらなる精度向上
- 企業専用エージェントの構築: 各社の開発ルールに最適化された自前のAIチームを持つことが可能に

オープンソースで拡張性も高いため、今後は個人開発者だけでなく、企業のDX推進における「自律型AI開発チームの基盤」として導入される可能性も高いでしょう。
9. まとめ
この記事では、マルチエージェント型のAIコーディングエージェント「Codebuff」について解説しました。 ClaudeCodeと比較しながら、その仕組み・使い方・料金体系・拡張性を見てきましたが、ポイントを整理すると以下の通りです。
- Codebuffは複数のAIが役割分担して協調する「AI組織型」ツール
- 曖昧な指示からでも計画を立て、実装・レビュー・テストを自動で実行できる
knowledge.mdでプロジェクト独自ルールを反映可能- SDKやAgent Storeにより拡張性が高く、CI/CDへの統合も容易
- 無料枠+従量課金+チームプランと柔軟な料金体系を持つ
- セキュリティ面ではコード保存は行わず、Docker隔離環境での利用が推奨
Codebuffは、ただの「AIがコードを書いてくれるツール」ではなく、プロジェクト全体を自律的に動かすAI開発基盤です。 今後のエージェント拡張やコスト最適化によって、より多くの現場で活用される可能性を秘めています。

「AIを便利な補助ツールとして使う」段階から、「AIを開発チームの一員として活用する」時代へ。 Codebuffはその未来を切り開く存在といえるでしょう。
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よくある質問(FAQ)
- QCodebuffは完全に無料で使えますか?
- A
毎月500クレジット(約5ドル相当)が無料で付与されます。 小規模なアプリ開発や試用であればこの範囲で十分ですが、大規模な案件をこなす場合は追加クレジットを購入する必要があります。
- QClaudeCodeとCodebuff、どちらを選ぶべきですか?
- A
小規模な開発や単発のコード補助が目的ならClaudeCode、 大規模リポジトリや横断的なリファクタリング、複雑な機能追加を任せたいならCodebuffが向いています。 用途に応じて使い分けるのがおすすめです。
- Qセキュリティ面は安全ですか?
- A
Codebuffはコードベースをサーバーに保存せず、クライアントとLLM APIをつなぐ「薄いプロキシ」として動作します。 ただし、ターミナルコマンドを自律的に実行するため、公式のDockerfileを使って隔離環境で動かすことが強く推奨されています。









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