「GeminiのGemが廃止されるかもしれない」という話、もう目にしましたか?せっかく時間をかけて作り込んだカスタムAIが使えなくなるとしたら、ちょっと不安になりますよね。
この記事では、噂の出どころや現時点で確認できている事実を整理したうえで、Gemの資産を失わずに新機能「スキル」へ移行する具体的な方法をお伝えします。今のうちに何をしておけば安心なのか、一緒に確認していきましょう。
GeminiのGem廃止は本当?現時点で分かっていること
結論からいうと、2026年8月時点でGoogleからGem廃止に関する公式な発表は出ていません。ただ、いくつかの気になる動きが重なっていて、「噂だから」と放置するには少し早いかもしれない状況です。
きっかけになっているのは、一部のユーザーの画面やSNS上で「Gemが2026年10月20日に廃止される」という情報が話題になったことです。さらに、Android版Geminiアプリのソースコードを解析したメディアが、Gemを廃止して「スキル」という新機能に統一していく方針を示すコードを確認した、という報告もあります。
ただし、これらはあくまで非公式な情報源によるものです。日付や廃止の有無について、Google公式が正式に認めた事実ではない点は押さえておく必要があります。
ワンポイント
「廃止される」という噂と「廃止された」という事実は別物です。現時点はまだ噂の段階なので、過度に心配しすぎる必要はありません。ただし、備えておいて損はないタイミングといえます。
実際の画面を見ても、この噂を裏づけるような変化が起きています。最上位プランの「Google AI Ultra」ではサイドバーに「Gem」が今まで通り表示されているのに対し、ひとつ下のプランでは表示が消えて、設定画面の奥からしかアクセスできなくなっているのです。この点については、次の見出しで自分の状況に当てはめて確認していきます。
Gemの使い方そのものについてまだ不安がある方は、先にこちらの基本ガイドを読んでおくと理解がスムーズです。
自分のGemは対象になる?プラン別の見分け方
「うちのGemも危ないの?」と気になったときは、まず自分が使っているプランでの画面表示を確認してみましょう。実は、契約しているプランによって、すでにGemの表示のされ方に差が出ています。
目安になるのは以下の2パターンです。
- Google AI Ultraを契約している場合:サイドバーに「Gem」がこれまで通り表示されている
- Google AI ProやAI Plusを契約している場合:サイドバーから「Gem」の表示が消えていて、画面左下の設定(歯車マーク)を開かないと呼び出せない
もし自分の画面でサイドバーからGemが見当たらなくなっていたら、それは偶然の表示崩れではなく、優先度が下げられているサインだと考えたほうがよさそうです。反対に、Ultraプランで今まで通り表示されている場合でも、今後同じように変更される可能性はゼロとはいえません。
ワンポイント
ChatGPTのカスタム機能「GPTs」も、以前サイドバーから隠されて検索経由でしかアクセスできなくなった経緯があります。他社サービスでも同じような機能整理が起きているので、今回のGeminiの動きも同じ流れに沿っていると考えると理解しやすいはずです。
プランによって表示は違っても、「いずれGemを使い続けられなくなるかもしれない」という不安の根本は同じです。次の見出しでは、その受け皿になる新機能「スキル」が、Gemと比べて具体的に何が違うのかを見ていきましょう。
Gemと新機能「スキル」は何が違う?4つの優位性
「スキル」と聞くと、Gemの名前が変わっただけのように思うかもしれません。ですが中身を見てみると、単なる改名ではなく、できることの幅がかなり広がった機能だとわかります。
Gemは「専門の相談相手を1人ずつ用意する」イメージの機能でした。それに対してスキルは、複数の専門スタッフが必要に応じて自動で連携してくれるチームのような存在です。具体的には、次の4つの点でGemより優位性があります。
- 複数スキルの連続実行:文字起こしデータを渡すだけで、「議事録作成」「タスク抽出」「フォローメール作成」といった複数の処理が自動で連続して進む
- 文脈に応じた自動呼び出し:わざわざカスタムAIを探して起動しなくても、「先週の商談メモをまとめて」と入力するだけでAIが必要なスキルを判断して呼び出してくれる
- オープン標準での記述:Google独自の仕組みに縛られていたGemの設定と違い、「Skill.md」という汎用的なマークダウン形式で作られている
- AIエージェント基盤との連携:今後主流になっていくAIエージェント上で直接動かせるため、スケジュールと組み合わせた自動実行がしやすくなる
なかでも注目したいのが、オープン標準で書かれているという点です。Skill.mdはただのテキストファイルなので、Geminiだけでなく、ClaudeやChatGPTといった他のAIツールにそのままコピーして活用することもできます。Gemのように「その場限りの設定」で終わらないのが大きな違いです。
今後のAIエージェント化の流れをもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。
スキルの強みがわかったところで、次はいよいよ実践編です。今のうちにGemのデータをどう守っておけばいいのか、具体的な手順を見ていきましょう。
【手順1】今すぐやるべきGemのバックアップ方法
公式発表を待っている間にも、できることから手をつけておくと安心です。まずは、今作っているGemの「名称」「説明文」「指示文」「参照ファイル」を手元に残しておく作業から始めましょう。方法は2つあるので、やりやすいほうを選んでください。
方法A:編集画面からの手動コピペ
操作はシンプルで、Geminiの画面から直接コピーするだけです。以下の手順で進めてください。
- Geminiの画面(サイドバーまたは左下の歯車マークの設定画面)から「Gem」の管理画面を開く
- 「マイジェム」一覧の中から、移行したい対象のGemを探し、編集(鉛筆マーク)ボタンをクリックする
- 編集画面に表示されている「Gem名」「説明文」「カスタム指示」のテキストをそれぞれコピーし、手元のメモ帳やテキストドキュメントに貼り付けて保存する
Gemの数が少ない方や、内容をしっかり目視で確認しながら進めたい方には、この方法が向いています。
方法B:チャットを通じた自動抽出(推奨)
Gemの数が多い方や、手作業を減らしたい方には、AIに書き出してもらう方法がおすすめです。
- 移行したい対象のGemをチャット画面で呼び出して起動する
- チャットの入力欄に、設定内容を書き出してもらうための指示を送信する。まずは「ステップ1:基本情報」だけを出力してもらい、一度停止するよう伝えるのがポイント
- AIから「Gem名」「説明文」「カスタム指示」がマークダウンのコードブロックで出力されるので、それらをコピーしてドキュメントに保存する
- 基本情報の出力が完了したことを確認したら、チャットに「次」と入力して送信する
- 参照している添付ファイル(ナレッジ)の中身が1ファイルずつ全文出力されるので、これらのテキストもすべてドキュメントに保存する
- 移行したいGemの数だけ、この抽出プロセスを繰り返す
注意
Gemに設定しているカスタム指示の内容によっては、AIの制限によって正常に出力されないことがあります。うまく出力されない場合は、無理に繰り返さず方法A(手動コピペ)に切り替えてください。
すでにGemをNotebookLMと連携させて活用している方は、こちらの記事も移行時の参考になります。
バックアップが取れたら、次はそのデータを迷子にしないための保管場所づくりに進みましょう。
【手順2】バックアップデータをGoogleドライブに整理保存する方法
せっかく書き出したGemの設定データも、手元のメモ帳にバラバラのまま置いておくと、後で「どのファイルがどのGemのものか分からない」という状態になりがちです。ここでは、AIエージェントにお願いしてクラウド上に自動で整理してもらう方法を紹介します。
フォルダ分けまでAIに任せてしまえば、自分で手作業するよりずっと早く終わります。以下の手順で進めてください。
- Gemini(有料プランで使える「Gemini Spark」など)のチャット画面を開く
- AIエージェントにGoogleドライブとの連携を許可した状態で、バックアップ用の新規フォルダを作成し、Gemごとのサブフォルダに各ファイルを格納するよう指示を送信する
- AIエージェントが自律的にGoogleドライブ内を操作し、指定したフォルダ構成でデータを整理してくれるのを待つ(処理完了まで4分程度が目安)
ワンポイント
フォルダ名やサブフォルダの分け方は、「Gemの名前ごと」に整理しておくと、あとでスキルを作成する際にどのデータを使えばいいか一目で分かって作業がスムーズになります。
データの置き場所が整ったら、いよいよ本題です。次の見出しでは、このバックアップをもとに実際に「スキル」を作成し、Geminiに登録するところまで進めていきます。
【手順3】スキル(Skill.md)を作成してGeminiに登録する方法
ここまでで整理したデータを使って、いよいよ「スキル」として使える形に仕上げていきます。最後まで終われば、Gemと同じような感覚でカスタムAIを呼び出せるようになります。
スキル用定義ファイル(Skill.md)の自動作成
まずはAIに、整理したデータからスキル用のファイルを作ってもらいましょう。何のための操作かというと、Gemの設定内容を、スキル機能で読み込める形式に変換するためです。
- Gemini Sparkなどのチャットに、手順2で整理した各Gemのデータを提示する
- 提示したデータごとに、すぐにスキルとして使えるマークダウンファイル(Skill.md)を作成するよう指示を送信する
- その際、呼び出し名は英語表記のままにせず、日本語の意味に対応した
gijirokuやkeikakuのような、ローマ字表記でシンプルな名前を指定するよう伝える
呼び出し名をAIの自動判断に任せると、英語表記になってしまい、日本語環境では入力しづらく覚えにくくなります。あらかじめローマ字表記を指定しておくのが、実用面での小さな、けれど重要なコツです。
指示を送ると、AIが各Gemのデータをもとに「Skill.md」(概要、呼び出しコマンド、カスタム指示など)を記述したコードブロックを一括で出力してくれます。これをコピーするか、ファイルとして保存しておきましょう。
スキル機能への登録と動作確認
ファイルができたら、最後は登録と動作チェックです。ここまでくれば、あと少しで完了です。
- 「Gemini Spark」などで利用できる「スキル」設定画面を開く
- 画面上のスキル管理メニューに、作成した「Skill.md」の内容(概要や詳細なカスタム指示など)を登録・反映させる
- 動作テストとして、チャットの入力欄で半角の「/」を入力する
- ポップアップで表示される候補リストの中から、先ほど登録したローマ字の呼び出し名(例:
gijiroku)を選択する - スキルの指示文が自動で適用されるので、そのまま処理したいテキスト(会議の文字起こしデータなど)を貼り付けて送信する
ここまで確認できれば、Gemと同じように、プロンプトを毎回打ち込まなくても定義通りのアウトプットが出力されるはずです。もしノーコードでのAIアプリ作成にも興味があれば、あわせてこちらもチェックしてみてください。
移行作業自体はこれで完了です。ただし、実際に切り替える前に知っておいたほうがいい注意点もいくつかあるので、最後に確認しておきましょう。
移行前に知っておきたい注意点・誤解しやすいポイント
手順自体は難しくありませんが、進める前に誤解しやすいポイントを押さえておくと、あとで「思っていたのと違った」と戸惑うことを防げます。
まず気をつけたいのが、Skill.mdの互換性についてです。Skill.mdは汎用的なマークダウン形式なので、ClaudeやChatGPTといった他のAIツールにそのままコピーして使うことができます。ただし、AIごとに指示文の解釈のしかたには多少の差があるため、「コピペした瞬間に、どのAIでも寸分違わず同じ動きをする」とまでは限りません。移行先でも一度動作を確認してから使うようにしましょう。
注意
2026年10月20日の廃止予定日という情報は、一部ユーザーのUI通知やソースコード解析から判明したものであり、Google公式の正式な発表ではありません。日付を鵜呑みにして焦る必要はありませんが、発表前だからこそ、バックアップだけは先に済ませておくことをおすすめします。
もうひとつ意識しておきたいのが、スキルは単体のカスタム指示にとどまらず、タスクとスケジュール実行を組み合わせたAIエージェントでの自律動作を前提にした機能だという点です。Gemの延長線上の機能というより、今後のAI活用の土台になっていくものだと捉えておくと、移行の意味がより実感しやすくなります。
同じ時期に発表されたGoogleの機能改称についても気になる方は、こちらもあわせて確認しておくと状況を把握しやすくなります。
ここまでの内容を踏まえたうえで、最後に今回のポイントを振り返っておきましょう。
まとめ
GeminiのGem廃止については、まだGoogle公式からの正式な発表はなく、噂の段階にとどまっています。ただ、UI表示の変化など気になる兆候が出ているのも事実です。日付や詳細が確定するのを待つより、今のうちにGemの設定やファイルをバックアップしておくほうが、後になって慌てずに済みます。
スキルへの移行は、単なる「もしもの備え」ではなく、複数の処理を自動で連携させられる新しい活用の入り口でもあります。まずは普段よく使っているGemだけでも、今日のうちに書き出しておくことから始めてみてください。
よくある質問
- QGemの会話履歴(過去のやり取り)も移行できますか?
- ASkill.mdへの移行で保存できるのは、Gem名・説明文・カスタム指示・参照ファイルといった設定情報です。過去にやり取りした会話そのものは対象に含まれないため、残しておきたい会話がある場合は、そのテキストを個別にコピーして保存しておく必要があります。
- Q廃止予定日(10月20日)が延期・撤回された場合はどうなりますか?
- Aこの日付はあくまで非公式な情報であり、今後変更や撤回される可能性もあります。ただし、その場合でもバックアップ自体が無駄になるわけではありません。書き出したデータはGeminiでの活用はもちろん、ClaudeやChatGPTなど他のAIツールに流用することもできるため、先に準備しておいて損はありません。
- Q無料プランのGeminiユーザーもスキル機能に影響しますか?
- A現時点で確認されているのは、有料プランの中でも「Google AI Ultra」と「Google AI Pro/AI Plus」の間で表示に差が出ているという情報です。無料プランへの影響について公式な言及はまだないため、まずは自分が契約しているプランの表示状況を確認しておくのが安心です。














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