動画生成AIの分野で話題になっている「Wan 3.0」が2026年8月に登場したのをご存知でしょうか。名前は聞いたことがあっても、実際にどこで、どうやって使えばいいのか分からず立ち止まっている方も多いはずです。
無料で試せるのか、日本語の音声にも対応しているのか、気になるポイントは人それぞれですよね。この記事では、Wan 3.0の基本的な特徴に触れながら、公式サイト「Wan」とAPIプラットフォーム「FAL」、2つの方法での具体的な生成手順を順番に解説していきます。
読み終える頃には、自分に合った使い方で今日からWan 3.0を試せるようになっているはずです。
Wan 3.0とは?何ができる動画生成AIか
Wan 3.0は、テキストや画像はもちろん、音声・動画・資料までを組み合わせて動画を作れる、最新の動画生成AIです。2026年8月24日に一般公開されました(パブリックβ版は8月上旬に先行公開)。
他の動画生成AIとの一番の違いは、参考にできる素材の幅広さにあります。たとえば、すでに作ってあるスライド資料をそのままアップロードすれば、その内容を汲み取った動画に仕立ててくれる、といった使い方もできてしまいます。
具体的には、次のような特徴を持っています。
- 高品質な描写と一貫性:人物の表情や動きが自然になり、参照した人物・オブジェクトの一貫性も保たれやすくなりました。動画内の文字表示も、より正確に描写できます。
- 動画とサウンドの統合生成:1回につき最大30秒、解像度最大1080pの音付き動画を一度に生成できます。日本語のボイスや歌声を含めた動画作成にも対応しています。
- 多様な入力ソース:テキストや画像に加え、ドキュメントやスプレッドシート、スライド、ウェブページなども参考素材として動画化できます。
動画生成AIはWan 3.0以外にも数多く登場しており、それぞれ得意分野が異なります。全体像を先に把握しておきたい方は、こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。
Wan 3.0はどれくらいすごい?ベンチマーク実績で比較
Wan 3.0は、動画生成AIの実力を測る世界的なベンチマークプラットフォーム「Artificial Analysis」において、2026年8月時点でテキストから動画を生成する部門と、動画編集部門の両方で1位を獲得しています。
評価の高い競合モデルが多数並ぶなかでの1位という結果は、それだけWan 3.0の完成度が高いことを示す判断材料になります。具体的なスコアは日々更新されるため、最新の順位は公式サイトで確認するのがおすすめです。
ただし、ここで注意したいのは「1位=すべての用途で最強」ではないという点です。画像から動画を生成する部門については、2026年8月時点ではまだランクインしていません。今後の追加でランクインしてくる可能性はありますが、現時点ではあくまで未確定の情報として捉えておきましょう。
つまり、テキストからしっかりした動画を作りたい場合や、既存動画の編集をしたい場合には特に強みを発揮しやすいモデルだと考えてよさそうです。一方で、1枚の画像から動画を作りたい場合は、他の選択肢とも比較しておくと安心です。
動画生成AIの中には、Wan 3.0と同じく高い評価を受けているモデルもあります。競合との違いが気になる方は、こちらもチェックしてみてください。
Wan 3.0は「Wan」と「FAL」どちらで使うべきか
Wan 3.0を使うなら、まず「Wan」と「Wan 3.0」の違いを整理しておくと迷いにくくなります。「Wan」は動画生成AIを提供している公式プラットフォームの名前で、「Wan 3.0」はそのなかで使える最新モデルの一つです。
公式プラットフォームの「Wan」は、サブスクリプション型のサービスです。無料ユーザーでも毎日付与されるクレジットで動画生成を試せますが、作れるのは数秒の低画質動画までなので、本格的な解像度や長尺の動画を作りたい場合は有料プランへの登録が必要になります。
一方の「FAL」は、Wan 3.0以外にもさまざまな最新AIモデルをまとめて使える、従量課金型のプラットフォームです。事前にクレジットをチャージしておき、生成した分だけ消費していく仕組みなので、Wanのサブスクとは料金の仕組みそのものが異なります。
どちらを選ぶかは、次のように考えると判断しやすくなります。
| Wan(公式) | FAL | |
|---|---|---|
| 料金体系 | サブスクリプション型 | 従量課金型(クレジット消費) |
| 始めやすさ | 無料クレジットで気軽に試せる | 事前チャージが必要 |
| 向いている人 | Wan 3.0だけをじっくり使いたい人 | 複数のAIモデルを比較しながら使いたい人 |
毎月決まった額で気軽に使いたいなら公式の「Wan」、必要なときだけ使いながら他のモデルとも比較したいなら「FAL」、という考え方をしておくと選びやすいはずです。
公式サイト「Wan」でWan 3.0を使う手順
ここからは、公式プラットフォーム「Wan」でWan 3.0を使う具体的な手順を、順番に見ていきましょう。
ログインしてクレジットを受け取る
まずは、動画生成に使うクレジットを受け取るところから始めます。
- 「Wan」の公式サイトにアクセスし、画面右上の「ログイン(Log In)」ボタンを押します。
- Googleアカウントなどを使って、ログイン手続きを済ませます。
- ログイン後、画面右上の「チェックイン(Check In)」ボタンを押します。ここで、毎日10クレジットのデイリーボーナスが受け取れます。
注意
無料クレジットだけで作れるのは数秒の低画質動画までなので、本格的な動画を作りたい場合は有料プランへの登録も検討してみましょう。
モデル・生成モードを選ぶ
クレジットを受け取ったら、次は使いたいモデルと生成モードを選びます。
- メイン画面の入力フォーム左側で「ビデオ(Video)」を選択します。
- フォーム右上部のモデル選択メニューから「Wan 3.0」を選びます。
- フォーム左上のタブから、作りたい動画に合わせて生成モードを選びます。
生成モードは、作りたい動画のイメージによって次のように使い分けます。
- オムニ(Omni):人物やオブジェクトの画像をアップロードし、一貫性を保ったまま動かす動画を作りたいときに選びます。
- ファースト&ラストフレーム(First Last Frame):最初と最後のフレーム画像をセットし、その間を滑らかに繋いだ動画を作りたいときに選びます。
- レファレンス(Reference):特定の人物やキャラクターを登場させた動画を作りたいときに選びます。
- エディット(Edit):すでにある動画をアップロードして編集したいときに選びます。
詳細設定をして動画を生成・保存する
モードを選んだら、最後に細かい設定をして動画を生成し、保存まで進みましょう。
- フォーム右上、または詳細設定のセクションで、解像度・アスペクト比(縦横比)・長さ(秒数)などを好みに応じて設定します。
- プロンプト欄に作りたい動画のイメージを入力し、生成ボタンを押します。
- 生成が完了したら、画面左側メニューの「アセット(Asset)」ボタンから動画の一覧を確認できます。
- 確認したい動画を選ぶと詳細画面に移動し、ダウンロードや、動画の延長・編集といった操作もそこから行えます。
従量課金プラットフォーム「FAL」でWan 3.0を使う手順
続いて、従量課金型のプラットフォーム「FAL」でWan 3.0を使う手順を見ていきましょう。
ログインしてクレジットをチャージする
まずは、ログインしてクレジットをチャージするところから始めます。
- 「FAL」の公式ページにアクセスし、画面右上の「ログイン(Log In)」ボタンから、GitHubまたはGoogleアカウントを使ってログインします。
- サイドメニューなどの「セッティングス(Settings)」を開き、事前にデポジット(クレジットのチャージ)を済ませておきます。
Wan 3.0関連モデルを検索して選ぶ
準備ができたら、次はWan 3.0関連のモデルを検索して選びます。
- 画面上部にある虫眼鏡アイコンをクリックして、検索フォームを表示します。
- 検索窓に「Wan 3.0」と入力します。
検索すると、目的別に複数のWan 3.0関連モデルが表示されます。
- テキストから動画を作るモデル(Text-to-Video):文章だけで動画を作りたいときに選びます。
- 参照素材を使うモデル:画像や動画などを参照しながら動画を作りたいときに選びます。
- 画像から動画を作るモデル(Image-to-Video):1枚の画像をもとに動画を作りたいときに選びます。
パラメータを設定して生成・ダウンロードする
使いたいモデルを選んだら、最後にパラメータを設定して動画を生成し、ダウンロードまで進みましょう。
- プロンプト(Prompt)欄に、作りたい動画の具体的なイメージをテキストで入力します。カメラワーク(視点の切り替えなど)を指定することもできます。
- レゾリューション(Resolution)欄で、希望する動画の解像度を選択します。
- アスペクトレート(Aspect Rate)欄で、動画の縦横比を設定します。
- デュレーション(Duration)欄で、動画の長さ(秒数)を設定します。
- 画面右下で、動画作成に必要な消費クレジット数を確認します。
- 問題がなければ「RUN(実行)」ボタンを押して、動画の生成を開始します。
- 生成が完了した動画を確認し、問題がなければダウンロードボタンからローカル環境に保存します。
Wan 3.0を使いこなすコツ|カメラワーク指定と活用例
Wan 3.0は、プロンプトでのカメラワーク指定に強く反応してくれるのが大きな魅力です。「引きの映像から徐々にズームイン」「一人称視点に切り替える」といった指示を出すと、まるでカメラマンが実際に撮影しているかのような映像に仕上がります。
この特性を活かせば、映画のような演出やアクション映画風のカット割り、自撮り風の親近感のある映像、アニメーションのようなポップな演出まで、狙った雰囲気を再現しやすくなります。プロンプト1つで演出の幅がぐっと広がるイメージです。
さらに、画像や動画、音声を高い精度で参照できる強みを活かせば、ビジネスシーンでも次のような活用が期待できます。
- 絵コンテをもとにした、ストーリー性のある動画制作
- 特定の商品画像をもとにした「製品CM動画」の作成
- 商品説明スライドを活用した「広告用動画」の作成
カメラワークを活かした演出テクニックをもっと知りたい場合は、こちらの記事も参考になります。
音声付きの動画生成という点では、Wan 3.0以外にも高い評価を受けているモデルがあります。あわせてチェックしてみてください。
Wan 3.0利用時の注意点|リップシンク・日本語発音の課題
Wan 3.0は非常に高性能なモデルですが、2026年8月時点ではいくつか気になる点も報告されています。特に日本語で使う場合は、次の3つを事前に知っておくと安心です。
- 物理的な不整合:生成結果によっては、キャラクターやオブジェクトの動きが物理法則を無視したような、不自然な動きになることがあります。
- リップシンクの精度:日本語の音声や歌声を外部から参照して動画を生成する際、キャラクターの口の動きが音声と正しく同期しないケースが多く見られます。
- 日本語発音の違和感:テキストから生成したナレーションを日本語で読み上げさせると、イントネーションや発音に不自然な箇所が出ることがあります。
注意
日本語のナレーションやリップシンクを重視した動画を作りたい場合は、これらの課題を踏まえたうえで、まず短い動画で試してから本番の制作に進むと安心です。
これらの課題は、今後のバージョンアップで徐々に改善されていくと見られていますが、2026年8月時点ではあくまで見込みの段階にすぎません。
日本語のリップシンクを特に重視したい場合は、その点に強みを持つ動画生成AIと比較してみるのも一つの方法です。
まとめ
Wan 3.0は、テキストや画像だけでなく音声や資料まで組み合わせて動画を作れる、今もっとも注目したい動画生成AIの一つです。
まずは公式サイト「Wan」の無料クレジットで気軽に試してみて、本格的に使いたくなったら有料プランや、FALでの従量課金という選択肢も検討してみてください。

日本語のナレーションを使う場合は、リップシンクや発音の課題も踏まえたうえで、まずは短い動画から試していくのがおすすめです。
よくある質問
- QWan 3.0は無料で試せますか?
- A無料クレジットでも試すことはできますが、生成できるのは数秒程度の低画質動画までです。本格的な解像度や長さの動画を作りたい場合は、有料プランへの登録を検討しましょう。
- QWan 3.0とFAL、結局どちらが安く使えますか?
- Aどちらが安いかは使い方次第です。毎月コンスタントに使うなら定額制の公式「Wan」のほうが割安になりやすく、たまにしか使わない場合は使った分だけ払う「FAL」のほうが無駄なく利用できます。
- QWan 3.0で作った動画は商用利用できますか?
- A商用利用できるかどうかは、利用するプラットフォームやプランの規約によって条件が異なります。実際に商用利用する前に、Wan・FALそれぞれの最新の利用規約を必ず確認しておきましょう。














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