「VOICEVOXって名前は知っているけど、実際どうやって始めればいいんだろう」「無料って聞くけど、YouTubeとかに使っても本当に大丈夫なのかな」——そんなふうに感じている方は多いのではないでしょうか。
せっかく音声合成ソフトを使うなら、規約を気にしてヒヤヒヤしたり、できあがった声が機械っぽくて公開をためらったりするのは避けたいですよね。
この記事では、VOICEVOXのインストール方法から実際に声を出すまでの操作、商用利用のルール、そして声を自然に整えるコツまで、順番に沿って進めていけばそのまま使えるようになる流れでご紹介します。
VOICEVOXのインストール手順
VOICEVOXは公式サイトから無料でダウンロードできます。難しい会員登録なども不要なので、パソコンさえあればすぐに準備が整います。手順は次の3ステップです。
- 公式サイトにアクセスし、自分が使っているOS(WindowsかMac)を選ぶ
- 後述する「GPU版」か「CPU版」のどちらかを選んでダウンロードする
- ダウンロードしたファイルを実行してインストールし、初回起動時に表示される利用規約に同意する
ここまでで、パソコンにVOICEVOXが入った状態になります。次は自分のパソコンにはどちらのモードが合っているのか、迷いやすいポイントを見ていきましょう。
GPU版とCPU版、どちらを選ぶべきか
ダウンロード画面で「GPU」と「CPU」の2つの選択肢が出てきて、どちらを選べばいいか戸惑う方も多いと思います。ここは難しく考えず、パソコンの中身で判断すれば大丈夫です。
目安はシンプルで、パソコンにNVIDIA製のグラフィックボードが搭載されているかどうかです。
- NVIDIA製のグラフィックボードが搭載されている場合:GPU版を選ぶと、音声の生成速度が速くなります
- グラフィックボードが搭載されていない、またはよくわからない場合:CPU版を選べば問題なく動作します

迷ったときはCPU版を選んでおけば、基本的な操作はまったく困りません。あとから「もっと速く生成したい」と感じたタイミングで、GPU版に切り替えを検討すれば十分です。パソコンのスペックを細かく調べる時間がない方は、まずCPU版から始めてみてくださいね。
音声を出すまでの基本操作
インストールが終わったら、いよいよ実際に声を出してみましょう。VOICEVOXの操作画面は直感的に作られているので、一度流れをつかんでしまえば迷うことはありません。
- 画面左側に並んでいるキャラクターのアイコンから、使いたいキャラクターとスタイル(ノーマル・あまあま・ツンツンなど)を選ぶ
- 中央のテキストボックスに、読ませたい文章を入力してEnterキーを押す
- 左下の再生ボタン、またはSpaceキーを押して、生成された音声を確認する
- 続けて別の文章も読ませたい場合は、右下の「+」ボタン、またはShift+Enterキーでテキストボックスを追加する
- 気に入った音声ができたら「選択音声を書き出し」ボタン、またはEキーを押して、WAVファイルとして保存する

この5つの流れさえ覚えてしまえば、あとは文章を打ち込んで再生するだけです。最初は短い文章で試しながら、再生ボタンを押す感覚に慣れていくのがおすすめです。
書き出した音声は、そのままナレーションとして動画に組み込むこともできます。動画作りまで一気に自動化したい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
VOICEVOXは商用利用しても無料?
結論から言うと、VOICEVOXで作った音声は商用利用も無料でできます。YouTubeに広告をつけて収益化していても、企業の販促物に使っても、それだけで追加費用が発生することはありません。
ただし「無料だから何をしても自由」というわけではなく、守るべき条件が1つだけあります。それが、クレジット表記です。
- クレジット表記をする場合:商用・非商用を問わず無料で利用できる
- クレジット表記をしない場合:キャラクターによっては、有償のライセンス契約が必要になることがある
クレジット表記の書き方はとてもシンプルで、「VOICEVOX:キャラクター名」という形式で記載すればOKです。複数のキャラクターを使った場合は、使った分だけ並べて書いておきましょう。
掲載場所は、YouTube動画なら概要欄に書くのが一般的です。概要欄がないサービスに投稿する場合でも、動画内や配信ページなど、見る人がわかる場所に記載してあれば問題ないとされています。大事なのは「使ったことを隠そうとしていないかどうか」という点です。
使いたいキャラクターの規約はどう確認する?
ここで少し注意しておきたいのが、VOICEVOXには「ソフトウェア全体の利用規約」と「キャラクターごとの個別の利用規約」という、2つの規約が存在するという点です。
ソフトウェア全体の規約を守っていても、使っているキャラクターの個別規約では、政治活動や宗教的な勧誘、成人向けコンテンツ、特定の個人や団体への誹謗中傷といった内容が禁止されているケースがよくあります。また、キャラクターによっては、企業として利用する場合に別途申請が必要になることもあります。
そのため、動画や資料に使う前に、使用するキャラクターの公式サイトで最新の利用規約を一度確認しておくと安心です。規約は今後見直される可能性もあるので、「前に確認したから大丈夫」と思い込まず、特に企業利用や継続的な収益化を考えている場合は、定期的にチェックしておく習慣をつけておくとトラブルを避けやすくなります。
もし規約が厳しく感じるキャラクターに当たってしまった場合は、他の商用利用しやすい音声ツールと比較してみるのも1つの方法です。
声が棒読み・誤読になるときの直し方
文章を読ませてみたら、なんだか機械っぽく聞こえたり、思っていた読み方と違ったりして、そのまま公開するのはちょっと不安…という経験をした方も多いはずです。実はこれ、ちょっとした調整で驚くほど自然に近づけることができます。
パラメーター調整で直る症状/直らない症状
画面右側のパネルには「話速」「音高」「抑揚」「音量」「開始無音」「終了無音」といった数値が並んでいます。これらは声の土台となる部分を整える機能です。
ただし、パラメーターだけで直る症状と、そうでない症状があるので、まずはそこを見分けてみましょう。
- パラメーターで直りやすい症状:声が全体的に速すぎる・遅すぎる、音が単調で抑揚がない、音量が小さい
- パラメーターだけでは直りにくい症状:文の途中で不自然に間が詰まる、疑問文なのに平坦に聞こえる、サ行やカ行の発音が硬い
後者のような症状は、テキストの入力の仕方を工夫することで解決できます。
- 読点「、」や全角スペースを入れると、意図的に間(息継ぎ)を作れる
- 語尾に「?」をつけると、自動的に尻上がりの疑問文のイントネーションになる
- 設定から「無声化」を適用すると、サ行やカ行の発音がより自然になる
さらに細かく調整したい場合は、「イントネーション」タブで文字ごとの音の高さを、「長さ」タブで発音の長さを直接動かすこともできます。ここまで触ってみると、同じ文章でも印象がかなり変わることに気づくはずです。
固有名詞・人名を正しく読ませる辞書登録
調整をしても声質の問題ではなく「そもそも読み方自体が間違っている」ということもあります。これは専門用語や人名、難読漢字などによく起こる現象で、辞書登録をすることで解決できます。
- メニューバーの「設定」から「読み方&アクセント辞書」を開く
- 「追加」ボタンをクリックする
- 「単語」欄に対象の文字列、「読み」欄に正しい読み方をひらがなまたはカタカナで入力する
- アクセント調整画面で、音が落ちる位置を指定する
- 優先度を設定して保存する
登録したのに読み方が反映されない場合は、次の3つを順番に確認してみてください。
- ソフトウェアを再起動していない
- 単語の優先度が低いままになっている
- 読み方やアクセントの入力内容自体が間違っている
この3つを見直すだけで、たいていの読み間違いは解消できます。
ここまでやっても物足りない場合
パラメーター調整と辞書登録をひと通り試しても、「もっと人間らしい声にしたい」「感情表現をさらに細かくコントロールしたい」と感じることもあると思います。
その場合は、無理にVOICEVOXだけで完結させようとせず、より表現力の高い音声合成ツールと組み合わせて使うのも1つの選択肢です。
よくある質問(FAQ)
- QVOICEVOXの音声を有料で販売してもいい?
- A
作った音声そのものを有料コンテンツとして販売することも可能ですが、その場合もクレジット表記と、使用しているキャラクターの個別規約に反していないかの確認は欠かせません。
キャラクターによっては、音声素材としての配布や販売に関して独自のルールを定めている場合もあります。販売を考えている場合は、事前に該当キャラクターの公式サイトで販売・配布に関する項目を確認してから進めると安心です。
- Qクレジット表記を忘れて公開してしまったらどうすればいい?
- A
気づいた時点で、動画や資料にクレジット表記を追記すれば対応できるケースが多いです。ただし、キャラクターによって求められる対応が異なる場合もあるため、心配な場合は該当キャラクターの公式サイトやよくある質問のページを確認しておくと確実です。
慌てて公開を取り下げる前に、まずは表記を追加する形で対応できないか確認してみましょう。
- QVOICEVOXとVOICEVOX Nemoは何が違う?
- A
VOICEVOX Nemoは、キャラクター性を抑えたニュートラルな音声で、企業のビジネス用途を意識して作られています。
通常のキャラクターボイスに比べて規約がシンプルなことが多く、ブランドイメージを重視したい場面や、キャラクター色を出したくない資料・案内音声などに向いています。
とはいえ、Nemoにも独自の利用規約があるため、使用前には公式サイトで最新のルールを確認しておくのがおすすめです。
本記事で使用しているVOICEVOXの画像は、VOICEVOXの利用規約に従い掲載しています。
©︎ 2020-2025 VOICEVOX











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